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忘れもしない9月10日に、某オークションで無念の惨敗を喫しました。その後、悶もんと暮らしていた私に、当の落札者様からメールをいただきました。その方は兵庫県のT様です。T様は猫の顔のCB650へ対する執着心を憐れんでくださり、既にご自身が再生用に入手なさっていた、書類付きのCB650の部品取り車体をタダで下さるという、非常に慈愛あふれる申し出をくださったのです。
私はにわかに狂喜乱舞して、これまた旧友のタロー君と兵庫県に当該CB650(黒)を頂きに参上する計画を立てたのでした。しかも、T様がコツコツと御集めになった赤のガソリンタンク、両サイドカバー、フェンダー付きでした。さらに、「仕上がるまでこれでも乗られたらいかがでしょうか?」と、ヤマハXJ650スペシャル(検切れ)の上物も1台下さるという、涙がチョチョ切れるお話でした。そこに旧友のK君が、中型自動二輪免許しか所有していないくせに、このXJ650スペシャルのオーナーに名乗り出たのでした。随分と悩みましたが、ヤマハはK君に譲ることにして、タロー君と猫の顔は兵庫県まで、レンタカーで東名、名神高速をひた走ったのでした。
T様は、お仕事の関係上夕刻すぎに、待ち合わせ場所にダイハツハイゼットにあの、CB650を積んで来られました。我々はお礼もそこそこにレンタカーに積載して、ウキウキと宿泊先の浜松のS君邸までひた走ったのでした。
翌日、CB650をS君の邸宅の一角に降ろし、ヤマハXJ650スペシャルのみを積んで、一路東京まで帰って来たのでした。
K君のご自宅までヤマハを運んでいった我々は、そこで降ろし、これでこの週末の作業は終了するはずでした。ちゃっかりK君は教習所で大型自動二輪免許を密かに取得しており、ヤマハに乗る意気込みは十分でした。
レンタカーを返却して一息ついていると、タロー君からのメールで、またもや驚きました。
あの、CB650(赤)のレストア済み車体(検切れ)がまたまた某オークションに出ているのでした!しかも静岡県でした。さっきまで浜松に居たのに!!!しまった!!!現車確認ぐらいは楽勝でできたのに。
嫁さんに泣いて頼みました。向こう1年間は、酒、たばこをやめるという条件で、オークション参加を許可してもらいました。今度こそは逃がしてはいけない!そういう意気込みでした。予算は12万円でした。最悪、15万円まで頑張るという予定でした。
12月5日の22時にオークションは終了予定でした。まだ65000円程度でしたので今度はきっちり捕まえるという意気込みでした。
ところが終了時刻が近づくにつれ、価格はドンドン上昇し始めました。そのうち10万円を突破しました。まだ、ねばれる!と自分に言い聞かせていましたが、最後には16万円を突破しました。もうだめです。オークションの相手は、こちらの入札後にすぐに高い金額を入札してきます。よほどお金がある方なのでしょう。猫の顔の財布は既に空っぽでした。友人に借金する度胸はありませんでした。
無情にもオークションは終了してしまい、またしても猫の顔はオークションで負けたのでした。この思い、あの時と同じです。苦い疲労感だけが残りました。
またしても無数の流れ星は、猫の顔の眼前を、おいしい、実においしいCB650を運んできて、そして立ち去りました。思い起こせばこの1年、今まで見たこともなかったCB650が実に5台も猫の顔の前に現れました。
手元にあるのは、Tさんからの黒の部品取りの車体だけです。
この車検証を拝見すると、昭和59年に初年度登録をしています。フレームナンバーがなんと、たったの1138番なのです。CB650は昭和54年に新発売されてのですが、実に5年間で、たったの1138台だけの登録台数なのです。CB750FやZ400FXは、毎月3000台とかの登録台数であったというのに、なんと少ない販売台数だったのでしょう。色々な意味で泣けてきます。
あああ!CB650よ、俺にはご縁の無い二輪なのだろうか?
またも、屈辱の人生を歩まなければならないのでしょうか?
これで、懺悔の時間を終わります。
本当に疲れました。いつかはクラウンではなく、いつかはCB650に。その思い、いまこそ!
やはり泣けてきます。
今日はピース!も出ません。
執筆 猫の顔